活動報告

令和4年10月6日 総務常任委員会 答弁

更新日時:2022.10.07

△[報告事項に対する質問応答] 

◆新谷博範委員 海外大学との交流協定について、今回2つの大学と協定を結び、協定を結んだ大学が合計10校になるとのことだが、問題は協定を結んでから何をするかである。説明では、留学予定や講師の交流があるとのことだが、過去の他大学の実績が分かるなら教えてほしい。

◎松本金沢美術工芸大学事務局長 これまでの10校との協定締結後の活動だが、学生派遣や交互の留学が主な事業になる。今回協定を締結する2つの大学についても中心になるのは学生相互の交換留学となる。また、教員についても相互に研究課題を持ちながら交流しているので、教員の受入れも見据えた協定になろうかと思っている。

◆新谷博範委員 実績と今後の予定をちゃんと説明しないと駄目である。留学についても、毎年1人ずつ行っているのか、全大学で最低10人行っているのか、コロナの時期には行っていなかったのか、今回2つの大学と協定を結んで今後どうするのか、そこを言わないで交流協定を結びましたでは、今後、どういうふうに交流するのか内容が分からない。協定を結んで何をしたいのか。

◎松本金沢美術工芸大学事務局長 今後、交換留学や教員間の共同研究を通して、お互いの技術向上を図りたいと考えている。また、今後の国際交流の機運を醸成していくようなことも行うし、留学から帰ってきた学生による報告会も毎回実施しているので、交流の成果を幅広く学内に伝えて、今後の大学の底上げに生かしていきたい。

◆新谷博範委員 今後、留学を進めていくためにも、単位の互換性の確立も持っているだろうし、今後どうやって進めていくかの方針と過去5年間の実績を次の総務常任委員会までに報告するよう求めておく。
 次に、新しい交通システム導入検討委員会からの提言だが、これはすばらしい提言だと思う。そして、第2段階へ進むに向けての指標がきちんと書かれている。この8つの指標をきちんとクリアしないと第2段階へ進まない。やっとまともな議論に戻ってきたと思っている。何でこんなに紆余曲折してしまったのか、当たり前のことをきちんとして次の段階に進むというよい提言書ができたと思う。第3次金沢交通戦略については、もちろんこの提言や指標に基づいて策定されるということでよいのか。

◎近藤交通政策課長 第3次交通戦略はこの提言をしっかり踏まえて検討していくことになる。ただ、一言一句そのまま受け止めるかというと、戦略の検討のための市の会議等の中で意見もあると思うので、少し変更はあるかもしれないが、もちろん尊重していくものだと思っている。

◆新谷博範委員 尊重していくというのはおかしい。提言されたわけだろう。私はこの提言はとてもよいものにまとまっていると思っている。第3次交通戦略にはベースがあるかもしれないが、こういう検討委員会がコロナの反動のときに開かれて、まともな提言が上がったと私は判断している。ほかにベースになる資料があるなら提示してほしい。これ以外にまだ第3次交通戦略の提言やベースがあるのか。

◎近藤交通政策課長 もちろん上がってきたものが議論のベースになるが、第3次交通戦略を検討する分科会があり、そこでは市民や経済界からのいろいろな意見があると思うので、もちろんこれをベースに議論するが、ほかの意見があればそういったものも受け止めていかなければならないとの意味で尊重と発言したものである。

◆新谷博範委員 しっかりつくってほしいと思っている。今、危機的な状況にある石川線や浅野川線、また、新幹線の開業後は金沢駅以南の線路がIRに変更されるわけである。今、金沢駅以北がIRだが、今後は全部IRに移行する。そうした場合に、昔から言われているいろいろな可能性の調査も出てくるので、しっかりとこの第3次交通戦略はまともなものにして、現実的な話になるようにお願いする。
 次に、ふらっとバスとまちのりの連携だが、ふらっとバスのエリア内に学生は住んでいるのか。私がふらっとバスの沿線に住んでいるから分かるが、少ないと思う。需要調査の根拠を教えてほしい。

◎山田歩ける環境推進課長 ふらっとバスとまちのりについては、まちなかのエリアを中心に配置、運営してきた。まちなかの学生となると、美大や金大の学生が住んでいるので、利用者が多いのはその2校だと思っている。

◆新谷博範委員 私が聞いているのは根拠である。どういう調査に基づいてこの割引制度を導入したのか。

◎山田歩ける環境推進課長 令和3年度に学生をモニターとして、ふらっとバスとまちのりの利用についての意見を求めている。50人ほど意見を求めたが、乗換えの負担感や、利用するときの金額的な負担があるといった意見があったので、そういった意見を反映させた事業として、今回この事業を推進することに決定した。

◆新谷博範委員 たった50名ではサンプルとは言わない。サンプルを取るならふらっとバスのエリア内に住んでいる学生からしっかり取らなければならない。一体幾ら投資するつもりなのか。ふらっとバスは毎年約1億円の赤字が出ている。それを喚起したいのならば、社会人でもよいわけである。雨が降ったらふらっとバスで帰ろうかという社会人もいるだろう。何で学生だけなのか。中心市街地の中だけでなく、通勤でふらっとバスを使ったりしている人に通勤割引のような形でやるなど、需要調査した上での話かと思ったら、たった50人の学生の意見を聞いて導入したとのことである。もう一度根拠を聞く。

◎山田歩ける環境推進課長 ふらっとバスとまちのりの連携事業についてのモニターであり、ふらっとバスについては、利用者の意向について、これまでも沿線も含めて利用状況についてのアンケート調査も行っているので、沿線の人や利用者の意向や、利便性については把握しているところである。

◆新谷博範委員 だから、客観的な根拠を聞いている。今の答弁は、アンケート調査の中にこんな声があったということである。私が聞いているのは、利用者全員の中からどれくらいのパーセンテージで需要調査したのかということである。要するに、モニター調査の50名と以前行ったアンケート調査の結果から推察したということで間違いないのか。

◎山田歩ける環境推進課長 委員指摘のとおりである。ふらっとバスの利用については、これまでの利用者のアンケート調査、まちのりとの連携については学生の意見も聞きながら、学生のための事業としてより使いやすいように、より効果が高まるような事業として意見を聞き、その意見に沿った形に仕上げたものである。ふらっとバスの利用については、利用者の意見も聞きながらサービスの向上に努めていきたいと考えている。

◆新谷博範委員 この事業の導入後、誰が事業評価を行うのか。50名のモニターにもう一回聞くのか。事業を開始して一定の期間が経過した後、続けるときには事業評価を行うだろう。割引制度を始めるのはよいが、継続するのか、やめるのか、どうやって事業評価するのか、何年ごとに評価するのか、評価方法について聞く。

◎山田歩ける環境推進課長 利用者の意見は大事だと思っているので、利用に当たって学生の意見を聞きながら、年度内には意見についてまとめた上で、効果を検証しつつ次の事業の運営にも反映していきたいと考えている。

◆新谷博範委員 学生であろうが働く若い人であろうが、始めるのはよい。最後の事業評価の部分で、その事業がよいものだったのかどうかが分かるようにしっかりやってほしいと思う。
 次に、職員の再就職先外郭団体について、現職職員への働きかけは禁止だが、外郭団体から要請があれば推薦するとのことである。外郭団体からの要請は口頭で来るのか、文書で来るのか。

◎川畑人事課長 要請については、文書で来る場合もあれば口頭の場合もある。

◆新谷博範委員 要請の形式も整っていない。人事課に口頭で今年1名推薦してほしいと電話がかかったり、文書で今年1名推薦してほしいと連絡が来る。そこは統一しておいたほうがよいのではないか。口頭では非常に曖昧だし、万が一聞き漏らした場合、人の人生がかかっているが大丈夫なのか。

◎川畑人事課長 新しい申し出の場合には初めてということもあり、推薦の可否も含めてきちんと判断する必要もあるので、文書としている。また、継続のところについては、団体と対面なり電話なりで話をして、継続するかどうかを口頭で確認するという運用をしているので、そのような方向で考えている。

◆新谷博範委員 私は、ここははっきりしておいたほうがよいと思う。別に市の外郭団体だけでなく、民間でも市役所OBの再就職を希望する会社もあるかもしれない。働きかけは禁止であるから、口頭というのが非常に曖昧だと思う。そして、行ってから数年空くわけである。毎年入れるところもあれば、数年空くときもあるわけである。市からの推薦になるので、そこのところの受付はしっかりやってほしいと思う。

◎川畑人事課長 委員指摘のとおり、特に新しいところについてはきちんとやるし、継続のところについても、今の意見を踏まえて、しかるべき対応を考えていきたい。

◆新谷博範委員 民間企業の要請も人事課で受け付けているのか。

◎川畑人事課長 話があれば、人事課で対応することになる。

◆新谷博範委員 話があればというが、過去には民間に就職している人がたくさんいる。話があればではなく、あるときは人事課で全部一切受け付けるということでよいのか。

◎川畑人事課長 委員指摘のとおりである。

◆新谷博範委員 入札制度の説明について、約450件のうち6件が不調だったとのことだが、全体で見ると、6件とは1.3%である。これは誤差の範囲ではないか。1.3%を殊さらに挙げなくても、98.6%はうまくいっているということである。数学的に見たらこれは完璧ではないか。何で殊さらに6件を取り上げなければならないのか。数学的には全く意味がない話ではないか。

◎越山監理課長 入札不調は実はもっとたくさんあるが、この制度が要因となって入札不調になったと推測されるのが6件あったということである。実質的に非常に低いとの指摘も確かにそのとおりだが、これをもってすぐに制度を変えるかどうかというのはまた別の話だと思っている。ただ、ランダム型の最低制限価格制度を導入しているほかの自治体では、こういうことを避けるために、こういうふうになった場合には、やり方を少し変えて落札者を出すようにするといった対策措置を取っている自治体もある。そういうことをしているということは、やはりこういった事態を避けようとしている流れがあるということなので、我々としても全く無視してよいというわけにはいかないと判断して、このような資料を提示したところである。

◆新谷博範委員 どんな制度においても、変える前と変えた後の違いは起きるわけである。それも約450件もの入札をすれば、前の制度と今の制度のずれはあるのは分かる。ただ、問題は何が大事なのかということである。この入札制度で大事なのは、前の制度なら誰が落札していたかではなく、どれだけ公平性が保たれるか、きちんとした形で入札が行われているかが大事なわけである。制度がどうあるべきかが問われるわけで、これによって落札したしないが問題ではないわけである。私は、ほぼ99%の入札がきちんとうまくいっていることは本当にすばらしいと思う。だから、殊さらに1%の誤差を気にするよりも、しっかりやってほしいと思う。

◎越山監理課長 入札は、我々だけが業務をするわけではなく、入札を公告すると業者はそれに基づいて一生懸命積算する。それなりの労力が払われているので、失格ばかりが増える制度は好ましくないのではないかというところがある。件数は少ないが、こういう状況があるということで提示したと理解してほしい。

◆新谷博範委員 みんな仕事は一生懸命やっている。私も一生懸命やっている。積算もみんな一生懸命やっている。私が言っているのは、公正公平とは何かということである。100%完全なものなんてない。変える前と変えた後でずれが起きるのは当然だが、誤差が1%未満であればそれは消去してよい。これは数字的な問題ではない。みんな積算を一生懸命やっている。あなたがその感情をくんでこんなことをやっていたら、公平な行政なんて行えない。同情の余地がある人もいっぱいいるだろう。明日までに手形を切らなければ倒産してしまうこともあるかもしれない。ただ、あなたはそんなことを一々くみ取っているわけではないだろう。役所はあくまでも公平公正であるべきで、あまりにも殊さらに1%のずれ、制度上のずれを定義するのはよくないのではないかと言っただけである。私は、制度上としてはすばらしいものだと思っている。

◎越山監理課長 制度的には委員指摘のとおりだと思う。ただ、先ほども言ったように、入札はどうしても手続的に1か月かかったり2か月かかったりする。再度入札となれば、その工事が2か月遅れる。そうなると、市民生活に影響を与えることになるので、やはりそういうものがないにこしたことはない。そのため、件数は少ないが課題として挙げたということを理解してほしい。