活動報告

令和4年6月15日 総務常任委員会答弁

更新日時:2022.06.16

△[補正予算関係議案に対する質疑応答] 

◆新谷博範委員 大学と連携するとのことだが、金沢には大学がたくさんある。大学生とは一体誰のことを指しているのか。2万人以上の大学生がいるのに、あなたたちはポイントを絞っていない。金沢工大のことなのか、北陸学院大学のことなのか、金沢学院大学のことなのか、北陸大学のことなのか、曖昧過ぎて分からない。大学と大学生の定義を教えてほしい。また、国際交流ミライアクション策定費についても、国際交流策定費でよいではないか。ミライアクションという言葉が中に入ってくる意味が分からない。どうしてこういう言葉の使い方になるのか教えてほしい。

◎新保都市政策局長 金沢市には周辺も含めて19の高等教育機関がある。その中で、大学や学生と我々が連携したいと言っているのは、大学や学生は知見やエネルギーを持っているので、そういった新しい力を金沢のまちづくりに生かしていきたいということである。大学については金沢市内の大学や圏域の大学全てを対象にしたいと考えているし、学生も全ての大学の学生を対象としている。ターゲットがぼけるのではないか、全員を対象になどできるわけがないとの意見もあるかもしれないが、これまでも連携推進会議などの会議体もつくり、いろいろな形で大学や学生に協力してもらっているし、連携の中で学生にも刺激を与えている。学生の中には金沢に残りたいという人も多くいるし、そういう学生をさらに増やしたい。また、大学についても地域貢献していきたいという中で、金沢市と連携をもっと密にしたいという大学もたくさんあるので、そういう大学の声を聞きながら、学生や大学と連携していきたい。ミライアクションプランという言葉の使い方については、いろいろな指摘もあるかとは思うが、こういうものをアクションプランとして具体的につくっていきたいということである。

◆新谷博範委員 大学の定義になっていないと思う。2万3,000人から一体何人集めるのか分からないし、大学生以外は学生とは言わない。それに大学生や若い社会人をどうやって選ぶのか。私はそんなに暇な20代の若い社会人に会ったこともないし、みんな忙しい。さらに、知見と知識も全然違う。みんながある一定水準の知的教養レベルがあるとは思わない。大学進学率がやっと50%を超えるこの日本国家において、過去から見てもほとんどの人間は大学なんて行っていない。こういう予算の使い方をするなら、各大学に一つずつ講座として研究室や教員も入れた上で研究してもらい、研究委託費を出してはどうか。そういう志向を持った人間が大学の中で研究しているわけである。そこには指導教員もついている。そして、金沢大学が偏差値的には県内でトップだが、同じ学生でも全然違うわけである。また、理系と文系を比べても、普通の話でも合わないのに、専門知識を持っている人と持っていない人をごちゃまぜにしてただ意見を闘わせることは、無意味この上ないと思う。大学生を募集するならきちんとやらなければならない。大学生の中でも志向を持った大学生や教員、研究室じゃないといつまでたっても成果が出ないと思うので、今後考慮してほしい。片仮名についても、レガシーではなく遺産で結構である。くだらない片仮名や英語の言葉を使う必要はない。例えば、県でもイタリア語とドイツ語を合わせたものがあるようだが、そんなくだらないことはやめたほうがよいと思うし、なるべくみんなが分かるような言葉を使ってほしい。
 次に、金沢歌劇座建替検討調査費だが、行政として建て替えを決定したのか。もしそうならば、決定過程を教えてほしい。

◎村角企画調整課長 歌劇座については、令和元年度に懇話会を設け、その中で老朽化に加え、今後、機能や役割を果たす上で建て替えが必要との提言を受けたことから、建て替えに向けた検討を続けているところである。

◆新谷博範委員 行政として建て替えが前提となっており、そのための調査をしているということでよいか。

◎村角企画調整課長 そのように理解している。

◆新谷博範委員 10年ほど前に40億円を投入し、歌劇座という名前に変えて補修し、耐震化も完了している。この建て替えには、調査の結果、今の建物のままもう一回補強するという考え方も含まれているのか。建て替えといったらもう完全に壊して建て替えるわけである。今の建物は補強鋼材も入っており、耐震化も済んでいるわけである。単純に年数がたったからと、今の建物は壊す前提なのか。

◎村角企画調整課長 懇話会からの提言にもあるとおり、今後の芸術文化ホールを目指すときには、機能を充実補強したものも必要と考えており、建て替えという方向で検討しているところである。

◆新谷博範委員 行政がそういうふうに決めているならそれでよい。
 今定例月議会でも、新しい交通システムについておかしなことを言う人がいる。BRTやら何やら言うが、金沢市が導入方針を決めたら導入できるのか。前から言っているが、既得権は国から北鉄がもらっている。人が事業を興して運営しているところに、行政が導入方針を決定するなど、人間として理解できない。導入方針を決定とはどういう意味なのか。強制力があるのか。

◎近藤交通政策課長 法律に基づいて行政が整備するものについて国が補助するという仕組みがある。北陸鉄道も検討会の委員に入っている。

◆新谷博範委員 それでは、この決定は北鉄の同意があるとみなしてよいのか。

◎近藤交通政策課長 交通事業者の同意は前提である。

◆新谷博範委員 前提ということは、検討会で決定すれば北鉄の同意があったと判断してよいのか。

◎近藤交通政策課長 有識者の中に委員として北陸鉄道がいる。そこで方針が定められれば、北陸鉄道の同意は第1段階としては得られたということになると思う。

◆新谷博範委員 不思議な言葉を使う。第1段階の意味が分からない。それならば、第2段階で北鉄がノーと言ったら戻るという理解でよいのか。

◎近藤交通政策課長 そのようになるかと思う。

◆新谷博範委員 結局そういうことである。第1段階で同意があろうがなかろうが、北鉄に最終決定権があることは変わらないということではないか。課長が認めているように、幾ら金沢市が導入を決めても、北鉄がうんと言わない限り、BRTもLRTもない。全ての最終決定権者は北鉄である。ここははっきりと議会も認識しなければ意味がないと思う。検討会の委員となっており、第1段階の同意を得たかもしれないが、会社に持って帰って報告した結果、そんなの無理だろうと言われればそれで話が終わる。そこだけははっきりしておきたい。
 次に、新しい交通システムの中の一つに上下分離方式がある。新しい交通システムの補完としてそういう在り方があってもよいと思う。確かに4市2町の話もあるが、上下分離して、金沢市が下の固定設備というか、ある程度の機械設備を持つことは、新しい交通システムの一つだと思う。そういう考え方は検討調査の中に入っているのか。

◎近藤交通政策課長 予算の出元がいろいろあるので、若干オーバーラップする。いろいろ重複するが、新しい交通システムと石川中央都市圏において、北陸鉄道線の話はかなり関係性が強いところである。

◆新谷博範委員 日本全国の交通事業者が、コロナで疲弊している。北鉄も数字でもはっきり出ているとおり、体力的にも厳しいわけである。そして、今定例月議会でもあったが、上下分離方式の導入には急いでも2年かかる。その2年の間にもう既にJRも北鉄も路線廃止して市民の足を奪っている。現実として、この間、市民のために私たちは何か提供できるのか。運賃の払い方は少し便利になったかもしれないが、実際路線が廃止されているし、地域地域で1時間に3本あったものが2本になるなど、間引きされている。現状、交通が不便になっていることに対して、キャッシュレスやら大学生の公共交通需要回復やら何となく見栄えでは頑張ってますとアピールしているが、正直言って有効性はどうなのか。

◎新保都市政策局長 金沢市としてできることは、利用環境の後押しなので、なるべく多くの人に公共交通を利用してもらうことが一番大事なことだと思っている。その中で、キャッシュレスならば若い人も含めて乗りやすい、お帰り乗車券ならば商店街も含めてウィン・ウィンになるといった考え方を持って事業を行っているので、それが少ないか多いかといった意見はあるところだと思うが、市としては利用環境をなるべくよくしたい。また、市民にも、交通事業者が大変な時期にあり、乗らないと支えられないことを周知していくことが大事だと思っているので、委員にも公共交通に乗って、使いやすいかどうかも含めて判断してもらった上で、いろいろ議論してもらえればと思っている。

◆新谷博範委員 コンビネーションとしてタクシーがあると思う。最近、タクシーの台数がすごく減っている。公共交通の定義をもう一度確認したい。バスも大事だが、今、AIデマンドの話もあるとおり、タクシーも公共交通に含まれると考えているのか。

◎近藤交通政策課長 定義はいろいろあるが、金沢の交通においてはタクシーも公共交通の一翼を担うと考えている。今回の予算の中で具体的にタクシーに何か支援するものはない。

△[報告事項及びその他についての質問応答] 

◆新谷博範委員 前回の委員会でも言ったとおり、公金が個人口座に入っているが、振込先は権利能力なき社団の口座なのか。年間1,000万円以上が振り込まれている。そんな不安定な訳の分からない民間口座に公金が振り込まれているこの現状を改善しないのはおかしいと前から言っているが、どのように対処するのか。

◎松本会計課長 任意団体等への支出状況について振込口座を確認したところ、個人名のみの口座はなく、全て団体名を冠した口座への振込であることを確認した。各団体の口座が権利能力なき社団のものかどうかは、それぞれの団体から金融機関に直接確認してもらう必要があり、現在、今後の進め方について検討しているところである。

◆新谷博範委員 つまり、確認していないということか。いつまでに確認するのか。1,000万円以上の公金が振り込まれるのだろう。あなたは、全部権利能力なき社団かなと思うと前回も答弁したが、そんなことは聞いていない。しっかりした口座に公金が振り込まれるべきだと言っている。もう事業年度も始まっているから、速やかに調べなければならない。調べるのは簡単だろう。1,000万円以上振り込んでいるところに連絡して、銀行口座を確認するよう依頼するだけである。そして、任意団体ではないきちんとした権利能力なき社団の口座であることを確認する。そんなに時間もかからないからすぐに連絡して確認してほしい。いつまでに確認するのか。

◎松本会計課長 それぞれの団体から金融機関に確認してもらう必要があるが、次回の委員会を目指して調査したいと考えている。