活動報告
令和2年3月23日 市民福祉常任委員会質問答弁
更新日時:2020.03.24
◆新谷博範副委員長 市立病院で9年にわたる情報漏えいがあった件について、これに対する受託業者への処分は指名停止だったが、4月以降は、随意契約になるため、何もなかったように業務が進んでいく。この件の内部処分は、総務局から既に出ているのか。
◎西尾市立病院事務局長 市職員の処分だが、人事課と協議を進める中で、内部の「懲戒処分に関する指針」に基づき、情報持ち出しのあった9年間に市立病院事務局に在籍していた課長職、課長補佐職を対象に処分することが決まり、当時の担当職員が処分を受けることとなった。事業管理者と事務局長は対象には該当しないということで、処分は受けていない。
◆新谷博範副委員長 事業管理者と事務局長は懲戒処分を受けなかったが、ほかの担当職員は受けるわけである。今後しっかりと受託業者を管理してほしい。再度になるが、結局こういうことが起きたことに気づかなかった市に問題もあるし、今回は物事が小さく終わったが、市の全ての局も全部コンピュータを使っているから当てはまるわけである。システムとデータは基本的に受託業者に握られている結果、発注側よりも受注側が強くなるという、情報社会の最大の弱点があるわけである。病院の経営責任者である院長には、しっかりとした管理体制をつくってほしい。
放課後児童クラブの監査について、3年に一度行うと言われたが、97クラブあるうちの3分の1ほどしか終わっていないわけである。今まで一度も監査を受けていない放課後児童クラブがまだ存在するということでよいか。
◎岩井福祉指導監査課長 副委員長指摘のとおり、97クラブのうち、今年初めて33クラブの監査に入ったが、残りについては、これまで監査を行っていない。
◆新谷博範副委員長 玉野委員も言っていたが、法人格もない、基本的に個人事業主とみなされてもおかしくない会もある。そこの会長も個人事業主なのか非常に不明確で、結局、個人責任を最終的に追及するのか、連帯責任は誰まで行くのか。つまり、事業責任が非常に曖昧だということが最大のポイントなわけなのでしっかりとそこを監査してほしい。
社会福祉法人が運営するクラブを除いた71の児童クラブに年間で約10億円近くのお金が流れていると思う。1つのクラブに1,000万円と見てである。このお金は社会福祉法人金沢市社会福祉協議会から分配されていることに間違いないか。
◎藤木子育て支援課長 委員の指摘のとおりである。
◆新谷博範副委員長 社会福祉法人が運営している26クラブには、監査が入っている。71クラブは、社会福祉法人金沢市社会福祉協議会にお金が一旦プールされているので、直接お金が流れていない。そのため、実際は問題が幾つもあったのに、このブラックボックスである社会福祉法人金沢市社会福祉協議会を通すことから、今まで一度も監査をしなかった。今回監査をして、問題が出てきた。事業を受けた社会福祉法人金沢市社会福祉協議会が、本当は大きな問題ではないかと思う。71クラブの運営者は、「監査を受けて叱られて、ルールをつくれと言われるが、お金の流れもよくわからない」というのが本音だと思う。社会福祉法人金沢市社会福祉協議会にお金が流れる仕組みが改善されることを要望しておく。
介護人材の確保に関する予算が、看護師や保育士を確保する予算に比べほぼ10分の1である。社会では、保育士も大事だし、保育士にこれだけお金を出していることを悪いとは言わないが、社会で今問題としていることは、介護分野の人材が足りていないことである。介護人材が不足していることは、誰もが知っていることなのに、どうして今回これだけの予算しか計上できないのか。最低でも、保育士、看護師、介護士の人材確保に当たっては、市から同等レベルの人材確保支援があって当然だと思うが、その見解を聞く。
◎南介護保険課長 介護士の処遇については、まさに全国的な課題であると認識している。保育職と介護職で、国の制度の違いからどうしてもその処遇に差が出ていることが実情である。市としてもなし得る対応を講じられないかということを、次期介護保険事業計画の策定の際に再度検討させてもらいたい。また、介護職の処遇改善自体は全国的な課題なので、かねてから国において適切な報酬の算定を行うように全国市長会からも要望しているところであり、引き続き、働きかけを行っていければと考えている。
◆新谷博範副委員長 国が保育士と看護師だけ処遇を改善して、介護士には目をかけていないから、金沢市はそれに従っているだけという言い訳は利かない。介護士の人材不足に対して、金沢市独自の財源を使ってでも支援すべきである。全体から見れば、そんな大きな金額にはならない。社会のニーズに照らして、今必要なのは介護サービスの充実であり、介護がしっかりしていないと将来の不安と金沢市の福祉向上につながらないわけである。保育サービスや障害者サービスをどれくらいよくしても高齢者サービスをしっかりしないとバランスに欠けるし、支援の在り方がおかしい。次の介護計画と言わず、介護人材の確保策をしっかり予算化することを要望しておく。