活動報告

令和2年3月17日 市民福祉常任委員会質問答弁

更新日時:2020.03.18

◆新谷博範副委員長 地域団体等連携モデル事業や町会連合会運営費補助など地域振興費に町会のことがたくさん書いてある。私は正直に言って、町会連合会には非常に違和感がある。町会連合会の運営費補助に2,225万円もついているが、監査しているのは誰なのか。

◎木下市民協働推進課長 補助金は2,200万円ほどあるが、その中では監査はしていない。

◆新谷博範副委員長 一言で町会連合会や町会を支援すると簡単に言うが、町会連合会が62団体あり、校下ごとに町会の数は全然違う。町会の規模も6軒から10軒という小さい町会もあれば、200軒、300軒の町会もある。これだけの補助金を出すのであれば、町会のはっきりとした世帯数と面積の条件を示すべきである。新町会をつくるときの面積、金石地区で新しく4町会ができたときの面積と世帯数の基準はあるのか。

◎木下市民協働推進課長 面積については5,000平米--0.5ヘクタールを超えることが旧町名復活の際の基準にはなっている。人数については、町会は何人以上でなければならないという決まりは特にない。

◆新谷博範副委員長 私はそこがおかしいと思う。ダブルスタンダードである。あるところの住民になって、既存の町会に入りたくないから自分で町会をつくると言えば、否定できないということか。隣近所の自分の親戚と合わせて2軒、3軒で、私たちは独立すると言えば町会と認められるのか。これだけの公金を補助として出しているのだから、町会の定義をしっかりしてほしいと言っているが、どう思っているのか。

◎木下市民協働推進課長 町会については、これまでの歴史的な経緯や地域の在り方の中から、もともとは自然発生的に生まれてきたものではないかと思っている。手元に資料はないが、本当に少ない町会になると2軒、3軒のところも確かにある。

◆新谷博範副委員長 これだけ地域コミュニティーが大事で、町会加入を促進していくと言っており、これだけの予算を打っているわけである。校下(地区)町会連合会運営支援事業費に1,160万円、町会連合会運営費補助に2,225万円、町会加入促進費に90万円、そして回覧板にICTを使ったら3分の2を出すから電子回覧板のアプリを使えばというお金も出す。金沢市として5,000平米を一つの基準として新町会を認めているのであれば、今後、合併などある程度町会の単位を考えないといけない。実際問題として、名ばかりの町会で何もしない町会もいっぱいある。だから誰が町会の活動を監査し、また監視し、町会連合会に出された金がどう使われているかを誰が監査するのかと最初に聞いた。これだけの公費を出すのだから、町会をもう一回定義し直す必要があるのではないか。

◎木下市民協働推進課長 町会はあくまでも自主的な団体であり、こうあるべきだと市から伝える考えは特にない。

◆新谷博範副委員長 もともと町会は単なる任意団体なわけである。自治会である。それらの集まりである62団体ある町会連合会の連合町会長を選び出して集めて、補助金を出すから町会連合会を頑張りなさいと言っている当の本人の市役所が町会を定義できず、その町会のトップの連合町会長の活動を監視して、どのようなことをしているかの報告書もきちんと出させていないのか、私は非常に疑問である。なぜ町会という定義できないものの集まりに対してこれだけの補助金を出せるのか。

◎木下市民協働推進課長 私たちとしては、町会は地域コミュニティーを支えていく上での一番大きな中心となる団体だと思っている。そこと連携して市政を進めていくことが地域コミュニティーの活性化についても非常に重要なことだと考えるので、このように毎年度、補助という形で支援している。

◆新谷博範副委員長 地域コミュニティーが悪いとは言わない。新築1館、修繕6館に金を出しており、しっかりとした町会もあるのだろう。ただ、しっかりとした町会は崩壊しているわけではない。町会なら町会の規定があって、きちんとしたお金があって、総会が行われて、こういう事業や活動をしているというある程度のきちんとした定義がないと、町会連合会会長を集めて、これだけできるのだから頑張れと言っても、その町会連合会会長を支えている町会そのものが曖昧であれば、2,225万円の補助金がしっかりと使われているかわからないのではないかと言っている。これだけの公費を投入するのだから、定義はなく、ただ何人かが集まって町会と名乗れば町会と認めるのはおかしくないか。仮定の話だが、町会連合会があるとして、私が5軒でつくった町会は認められるのか、認められないのか。町会は任意団体である。ある程度の多数決で町会ではないと言えるのか。町会連合会なるものを定義してほしい。町会連合会会長とは何者なのか。

◎長谷市民局長 一般的に一番小さいものは単位町会と言う。瓢箪町町会とか何町何丁目町会とかが一番小さい町会で、それが金沢市では小学校区ぐらいでまとまって連合町会を作っている。全体で62団体ある連合町会が全部集まって金沢市町会連合会という組織になっている。それぞれの単位町会においては、公的な法人格として、財産等を維持していくために認可地縁団体という組織がある。それは認可行為があり、そこで縛りや規約をしっかりと持たないと認可されない。単位町会については、これまでの歴史的経緯を踏まえて、それぞれの町名を付しており、旧町名や新町名でも許認可行為はない。あくまで任意の組織である。それらが集まれば、校下単位であれば校下(地区)連合町会となり、全部集まって任意につくられたのが金沢市町会連合会という全体的組織である。町会に入っていない人がいるところや小さい町会が幾つかある。また、新しい町会をつくりたいと言われる場合もあり、市の許可が要るかと聞かれれば、許可は要らないと答えるが、ただ、町会単位にいろいろな会館を持ったり補助もあったりするので、既存の町会などと話をしてほしいと説明している。校下の中で市の関連施策として防災などいろいろな事業を展開する上で、地域と連携していくために地域団体は大事だと思っており、聞かれれば一生懸命説明しており、誤解がないよう話をしているところである。先ほどから規約云々という話もあるが、世の中で厳格さや金銭の管理、法的な知識などが大分求められるようになっている。町会によっては、規約などを持ち、監査まで入れているところもある。私たちも、できればそういう方向でありたいと思っており、相談を受ければモデルを示しているが、強制する根拠はなく、強制できない。できるだけあるべき姿に持っていこうとしているが、そういう法的根拠もないということで、そのあたりも理解してほしい。

◆新谷博範副委員長 法的根拠があろうがなかろうが、これだけの公費を投入するのであれば、町会の運営モデル、町会としての成立要件をきちんと提示しないといけない。これだけ町会のコミュニティーを大事にしていると言っており、コミュニティーの最低単位を町会と定義づけているわけである。歴史的経緯と言っているが、歴史的経緯は誰も調べたことがない。金沢市が一つ一つの町会の歴史的経緯を把握しているわけではない。しっかりと今後ともこういう地域コミュニティーを支援していくならば、ある程度の町会の運営モデルを一つの定義として、規約があって、会計があって、町会費を集めるなりなんなりの総体としてある任意団体の体をなしている必要がある。どこかがある程度認証しなければ、町会連合会に出している2,225万円が有効に使われるかを確認できないのではないかと言っている。地域コミュニティーの核は町会単位であり、それがまとまっている町会連合会だからこそ2,225万円を出すのである。地域コミュニティーの一つの核は町会なのか。もう一度確認する。

◎長谷市民局長 日々の活動ということであれば、単位町会のことを指していると思うので、副委員長指摘のとおりだと思う。

◆新谷博範副委員長 そこは今後しっかりとしていかないといけない。これが今後毎年続いていくのかと恐ろしくなる。
 町会長のことだが、きちんと任期もあるのに、地域のボスみたいに何十年もしていて、表彰状欲しさに、でっかいバッジをつけて町をのたうち歩くのには本当に不愉快な思いをしている。

○坂本泰広委員長 発言に気をつけてほしい。

◆新谷博範副委員長 これは私の所感である。
 女性の活躍について、この前の委員会でも言ったが、男女共同参画社会づくりはすばらしいと思う。ただ金沢、北陸3県の状況について、しっかり入れてほしい。日本中のどこと比較しても、北陸3県の女性は社会参画している。女性の就業率では日本全国、東京や太平洋側と比較しても、北陸3県は、とてもすばらしく働いて社会参画しているわけである。だから視点はきっちりとそこを分けないといけない。ただ女性が共同参画しやすい社会だ、応援事業をしよう、いろいろなことをしようと言っても、北陸の女性、特に北陸の中でも金沢は一番大きなまちであり、そこの女性の就業率は現在こういう状況で、金沢の女性の就業構造はこうなっているというものに基づく必要がある。金沢らしい男女共同参画社会で女性活躍推進をしていかなければいけないということはわかるが、そこら辺の視点はどのように扱われているのか。

◎石田人権女性政策推進課長 来年度は、予算説明資料11ページにある働く女性の交流会開催費で、就労中または就労を希望する女性同士が集まり、女性同士のネットワークづくり、また女性同士がわいわい話し合うことで自身の奮起やキャリアプランの向上につなげることを予定している。昨日も北陸3県の女性の就業率が高いという意見を受けたが、昨日も答弁したとおり、就業率は高く、共働き世帯は多いが、非正規雇用が多かったり、幹部職員、管理職に就く社員の比率は少なかったりするので、就業するだけでなく、生き生きと楽しく働ける、キャリアを目指せる社員がさらに増えればと思っている。働く女性の交流会の中で、女性同士のいい意味での競争意識も高めてもらい、参加者のモチベーションが一変し、引き続き金沢市の女性活躍推進につなげていければと思っている。

◆新谷博範副委員長 これが何のデータに基づいているのかが一番興味深い。正規であろうが非正規であろうが、それは個人の自由であり、私たちが非正規になりなさい、正規になりなさいと言うことはない。世の中で女性なら非正規で正規になれないという社会的壁があるなら別だが、ほとんどの場合は、時間的制約や育児などの家庭的な制約の中で、自分が選択している。確かに正規になりたいが非正規で我慢している人もいるのだろう。しかしそれは極めて個人的な関心事であり、個人的な生活環境のパターンがあり、しっかりとしたデータに基づいていない。特に金沢の場合、きちんとした市内の女性の就業の現状を把握していなければ、ほかのところと比較しても意味がない。なぜかというと、就業率はとても高い。そして実際問題として、北陸3県、金沢の女性は働いて社会参画し、いろいろな職場を体験し、職場経験が豊富にある女性が多い。そして逆に、少し休んでいる人たちも多い。こういうふうにするのもよいが、しっかりと現状の金沢市内の就業している女性の就業の雇用環境のきちんとしたデータに基づいて、しっかりと展開していかなければ、結局するだけ詐欺みたいな、ただただ女性の共同参画をしただけで終わり、何の効果もないと思う。しっかりとしたデータと根拠に基づいているのか、もう一度確認する。

◎石田人権女性政策推進課長 男女の行動計画で毎年eモニターによる意見の聴取、国や他の自治体との照会回答で、市の立ち位置を常に確認している。来年度、働く女性の交流会は、実際に働いている女性、経営者ではなく従業員を集めて生の意見を聞くというもので、そういった部分からもデータでははかり切れない生の意見を得て、より実践的な女性活躍の取組につなげていければと考えている。