活動報告
令和2年2月17日 市民福祉常任委員会質問答弁
更新日時:2020.02.18
◆新谷博範副委員長 新型コロナウイルスについて聞く。根本として、感染が疑われる条件が、ア、イ、ウの3項目あり、今はア、イがよく疑われている。県とパスポートの情報を共有して、直近半年間に浙江省等への渡航歴がある人--実際に感染が疑われるような条件に合う金沢市民の情報は得ているのか。
◎仙石地域保健課長 市内で発生した疑いがあるのかということだが、市内で発生していないので安心してほしい。
◆新谷博範副委員長 そんなことは聞いていない。渡航すると必ずパスポートに履歴が残る。日本国籍のパスポートを持っている金沢市民でア、イの条件--湖北省と浙江省に渡航している可能性がある者を確認しているのかと聞いている。
◎仙石地域保健課長 湖北省や浙江省へ行った人を把握しているかどうかだが、確かに企業の活動等で行った人もいると思うが、そのような情報は特段得ていない。
◆新谷博範副委員長 石川県にはいろいろな人が来る。新型コロナウイルスが騒がれ出した期間に中国に渡航している金沢市民もたくさんいる。上海便が週6便も飛んでいたわけで、私も上海に行っている。金沢市民でパスポートを持っている人で、湖北省と浙江省に渡航または居住していた人、またはその人たちと濃厚接触した人を把握するのは根本ではないのか。把握しているのか、把握していないのか。
◎仙石地域保健課長 把握はしていない。今回の制度は、問合せを受けて対応する枠組みなので、理解してほしい。
◆新谷博範副委員長 感染が疑われる前段階で、感染した可能性があるのは、基本的に条件のアとイの浙江省と湖北省に渡航した人である。疑われるというが、その人に自覚症状がない、自分でも分かっていない人がいるわけである。県はパスポートを管理している。この半年間か3か月か、中国に渡航歴がある金沢市民で、浙江省と湖北省に会社等があるものが疑われる。自分も行ったことがあるという人がいるかもしれない。不安にもなる。結局、相談件数が計183件だったのかもしれないが、マスメディアも言っているように、非常にあおりみたいなところがある。実際、中国に行っても感染してない金沢市民が多いわけである。私も中国に渡航しているが、無症状であり、今の基準では私は検査する必要がない。だから、そこはきちんとしてほしい。基本的に感染が疑われるのは、中国への渡航歴がある等の2つであり、渡航歴は全部出ているので県も外務省も誰が行ったかは分かっているだろうから、しっかりと半年間分、しっかりと情報を共有してほしい。根本である。
地域包括支援センターについて聞く。既に高齢者がすごく増えている。なぜ2024年度なのか。制度を改革するのになぜ4年もかかるのか。
◎細井地域長寿課長 現状の分析に基づいて新しいルールをつくる。それに基づき、今度は現行の包括支援センターを運営している各法人にも理解してもらい、地域の人にも理解してもらう。そして、もしも新たな法人が入ってくるということであれば、その法人の選考及び準備期間が必要になる。そういう期間を考えるとそれくらいの日数が必要になるということである。
◆新谷博範副委員長 こういう検討会で、もう数字も出ていて、4年後の数字も分かっているのに、なぜ準備に4年もかかるのかと聞いている。調整と言うが、もう分かっているではないか。1センター当たりの数字は増えている。最大と最小の格差が5,300人であり、一つのセンター以上の差が開いている。この現状をなぜ4年間も改善できないのか。来年からすぐ改善するのか、4年後に改善するのか、どちらなのか。
◎細井地域長寿課長 先ほど述べたように、すぐには改善できないと考えている。地元の理解も必要で、新たに運営してもらう必要が出てきたときに、その準備期間も十分に取らないとなかなか運営できないので、期間は必要だと考えている。
◆新谷博範副委員長 地元の理解と言うが、この19センターの全てが民間で運営しているわけである。その地域で募集するのは当たり前である。地元の理解とは何なのか。一つでも反対があればつくらないということか。「地元の理解」の内容が分からない。もう一度説明してほしい。
◎細井地域長寿課長 これまで10年以上、各地域包括支援センターが地元と協力していろいろなことをしてきたわけである。その地域包括支援センターと地元の関係は大事にしていかなければならない。その上で、もしも新たな地域包括支援センターが入ってくるとすれば、そこのところをうまく地域と連携を取りながら、新たなものとして運営していかなければならないので、その意味で連携を取っていくという地元の理解が必要であると述べている。
◆新谷博範副委員長 違う。2024年度は何年後なのか。今、4年後のことを言っているのか。調査して、地元の理解を得るのに4年である。私たちの選挙が終わっている。次の議会が構成されるような先の話をしている。それほど時間のかかることだと私は思わないと言っている。もう一度聞く。現状、最大格差が5,000人以上あることが問題なわけだが、なぜ4年かかるのかというきちんとした根拠が言えるのか。
◎山田福祉局長 今回、見直しに着手したわけだが、現状、地域包括支援センターは人数的に若干格差があるものの、皆さんの協力により機能しながら行っているのが現状である。ただ、いろいろな課題があることから、今回、どのような見直しができるのかということで検討に着手したということである。必要であれば、なるべく早く見直しを実施すると認識しているが、現在の日常生活圏域、包括支援センターについても、地域の人も含めて多くの人が関わりを持って運営している。拙速な見直しはするべきではないと考えている。仮にこういった見直しを行うことになれば、それ相応の準備期間が必要だと思っている。区切りとして第9期の介護保険事業計画が2024年に始まるので、そこを一つ目標にして、これから具体的な見直し等について検討していきたい。
◆新谷博範副委員長 それでは4年間じっくりと調査して、現状の問題は4年間全く改善されないのか。それが1年でも早くなることを願っている。地元の理解、民間業者の理解というが、今、中学校区を独占しているわけである。その独占業者の理解を速やかに4年以内にしっかりと得てほしい。
住宅宿泊事業の適正な運営の確保の条例改正を3月定例月議会に提出するということだが、提出される案の中に、何か意見等が書かれているが、どこをポイントに変えるのか報告がなかった。私の地区には施設が3件もあり、3件とも隣とくっついている。前から言っている。来た人が火災を起こし、隣が燃えたら、今の状況ではもらい損になる。前から私は類焼賠償の保険が必要だと指摘している。今は火を出した人間は全然悪くないから隣が損しろという話である。最低限そこは宿泊施設を営業する者の責任条項は入れなければいけないのではないかと思うが、どのように反映されるのか。反映されないのか。
◎一山衛生指導課長 今回、パブリックコメントを募集して意見を得た。その意見については、あした、金沢市の考え方ということで公表するが、前回の委員会で示した骨子(案)の中身を変えることにはならないと考えている。したがって、新谷議員が指摘した類焼保険については、条例には努力目標という形で記載したいと考えている。
◆新谷博範副委員長 いつも住んでいる人たちならしようがないとなるのだが、どこか県外、国外から来た人が火を出したときは本当につらいものがあるので、必ず入れてほしい。
市立病院の今後のあり方検討会について聞く。現在の建物の耐震工事は終わっているのか。
◎割田市立病院事務局次長 現在の建物は耐震構造になっている。
◆新谷博範副委員長 いろいろな建て替えの議論があるが、耐震工事をしたときに延長期間を想定している。一体何年までもつと想定して耐震工事を行ったのか。
◎割田市立病院事務局次長 当院の建物については、建設当初から耐震構造になっているので、委員が指摘する期間は特段考えていない。
◆新谷博範副委員長 ということは、昭和55年以降の現在の建築基準法に基づいた建物ということである。そうであれば、最初から建物が耐震構造を持っていて、一応現在の法律や基準に沿った建物である。しかし、この中に建て替え、改修と改築とあるが、なぜ改修した場合と改築の場合との二段分けができないのか。改修という観点は最初から議論になかったのか。
◎割田市立病院事務局次長 今の病院は、建設当時の考えに沿って、病床数や内部構造が決められたものである。今後は、あり方検討会で適正な規模や診療科の話をすることになるので、それに見合った病院を造るということと、建物全体としては耐震構造ではあるが、内部的な設備、施設、例えば配管がかなり老朽化していることもあり、建物全体を新築、再整備するという考えで現在は動いている。
◆新谷博範副委員長 今サイズは十分にあり、機能している。ここの検討会でダウンサイジング--まだ小さくしようという話をしている。よくこの文章を読んでほしい。文章と整合していないから聞いている。普通の事業者であれば、建て替えと改修を考え、耐震構造もある建物で、高さ制限も当時の法律に合っているわけだから、配管が悪いのであれば配管を直せばよいとなる。もう一回聞く。なぜ建て替えと改築が前に出ているのか。改修の検討はしたのか。
◎割田市立病院事務局次長 現在の建物は建築後34年を経過しており、さらに先ほど述べたとおり内部的な傷みがかなり激しいので、当初から建て替えということで議論を進めている。
◆新谷博範副委員長 鉄筋コンクリートには耐用年数がある。30年ごときで建て替えていたら事業が赤字になるので、民間の解釈ではそのようなばかな議論はしない。普通は50年、60年と見て、最初から建築計画を練って、設計している。なぜ最初から建て替え議論ありきなのか。改修して配管を直せばいい。構造物そのものの耐用年数は十分にある。なぜ改修が選択肢になかったのか。
◎西尾市立病院事務局長 市立病院は、昭和63年当時の建築基準に適合して造った建物だが、設備関係を中心に非常に老朽化が進んでいる。この間に病院設備の基準も見直されており、現在の基準では不適合になっている部分もある。特に設備関係の老朽化が激しく、配管だけを直すことはできない。現に県立中央病院も40年で設備関係が追いつかないということで建て替えた。特に病院の設備は、24時間営業ということで非常に老朽化が進む。そういったことを考慮して、市立病院も40年ぐらいで建て替えるのは特に早いという感じではないので、あり方検討会では当初から建て替えを前提に議論を進めてきた。
◆新谷博範副委員長 普通、独立行政法人化や民間の視点を入れるのであれば、40年で公共施設を建て替えていけば、税金ばかりなくなる。また、新たな土地を用意すれば非常に大きな投資額になる。設備が駄目なら設備部分を改修すればよい。本当にコスト計算をするときには、設備面から考えた結果、改修が駄目になったという検討がされてしかるべきではないか。これで決定ではなく、場所も決まっていないが、現行の建物は高さ制限に抵触してない。私が見る限り、鉄筋コンクリート造だから改修すれば、あと20年から30年は延長できるし、その間に検討すればよい話である。最初から建て替えありきの議論は、非常に問題があると思う。完全に建て替えるものと修繕するもののきちんとした比較を出さないと、議論は深化しない。土地が見つからなかった場合、今の建物を改修しなければいけない。その点を指摘しておく。
△[その他]
◆新谷博範副委員長 3月31日に市立病院のシステムの契約が切れて、新しい契約を同じ会社と行う。現行契約で発覚した9年間に上る情報漏えいについて、金沢市は原告であり被告である。市民や職員にとっては金沢市の責任であり、金沢市が被告になる。市民と職員が原告になる。逆に、この契約に基づくと、被告は契約にある富士通であり、原告は金沢市になる。今、この問題の形がどうなるか分からないが、来月にこの会社とまた契約を結ぶ。契約書に書いてある第10条と第11条の損害賠償と談合等不正行為の場合の損害賠償を不問に付したまま前例をつくるのはよくないと思う。金沢市役所全部にシステムが入っているのではないか。漏えいしたにも関わらず、来年もまた同額以上のお金で、大体約6,200万円の契約がそのまま続行される。それに対して、今回富士通が建物を少し改修する費用は二、三十万円である。損害賠償の件はどういうふうに処理するのか。弁護士に聞いてしないという新聞報道しか知らない。この第10条と第11条に適合しているのではないか。
◎割田市立病院事務局次長 委員指摘のように富士通がこの契約を守らなかったことで、患者と病院職員の情報が持ち出され、病院そのものも大きな損害、損失があったことは間違いなく、以前から私たちは富士通に強く言っており、今後の再発防止に係る費用の一切を富士通持ちにすることで合意している。これが損害賠償となるかは断言できないが、今後、同じことが起きないようにする費用に関しては全て富士通が持つことで話を進めていることで理解してほしい。
◆新谷博範副委員長 今回は市民と職員からの集団訴訟がなかったからよいが、金沢市は被告にもなり得るケースだったわけである。例えば金沢市役所のほかのシステムでも同じである。私が指摘しているのは、再来月から同じ会社との新契約が始まるということである。そこの特記事項、付記事項を変え、こういうことが絶対に起きないようにしないといけない。どういう内容になるのか知らないが、あなたたちは9年間も気づかなかったことで、懲戒処分を検討中なわけである。契約書に書いてあるが、損害賠償金として契約金額の100分の20に相当する損害賠償金を徴収する。金額、6,100万円の100分の20--5分の1なら1,200万円ほどである。また、第11条の1項と2項では損害賠償金として契約金額の100分の5に相当する額を徴収すると書いてある。今回の件は該当しないと言えるのか。
◎割田市立病院事務局次長 第10条には、副委員長が指摘するように損害が生じた場合は契約金額の100分の20相当分と書いてある。病院としては、病院側の管理責任が不足していたと考えており、今後同じようなことを発生させないことを前面に考え、契約書を変えることも考えているので、100分の20相当の損害賠償金を請求することは現在考えていない。
◆新谷博範副委員長 こういう問題はとても繊細であり、法的な問題がある。きちんと契約書には損害賠償金が書かれているが、弁護士によるきちんとした法的執行もせず、同じ金額で4月から同じ業者との契約が始まる。懲罰的な意味もあるから損害賠償は請求すべきだと私は思う。過去9年間にわたって外部に漏えいしたことを知らなかった。9年で6億円近く払っている。そのうちたった1年分6,000万円の100分の20である。確かにこちらの監督責任もあったが、あちらの監督責任もあった。このまま済ますということは、病院の責任者と市長の見解であり、了承を取った決定事項なのか。契約がもう切れるので、はっきりしてほしい。こういう損害賠償の対応は前例になるので禍根を残す。これは決定なのか。
◎西尾市立病院事務局長 市の担当弁護士とも相談した結果、弁護士の見解では、情報が漏えいして、仮に詐欺か何かに使われて、被害者に実害が発生したのであれば、それは損害賠償ということで被害者は請求できる。今回、確かに契約違反があったが、インテックの社員の持ち出しがあっただけで、実際はそういった損害は発生していない。その中で、今後の再発防止対策として、カメラの設置や、これまで個室だったものを事務局の中につくるなどのハードの改修費用について、全額富士通に負担させる。今回、被害者に謝罪の文書を出したが、そういった郵送代、事務費についても当然富士通が持つべきということで、発生した費用を富士通に負担させることで弁護士との話合いがまとまったところである。当然、次回4月からの契約書ではそれらを考慮して、今後同じようなことが起きないように内容を変えていく必要があると考えているが、今のところ富士通に対して損害賠償を請求することは考えていない。このことは、市長にも報告して了承を得ている。
◆新谷博範副委員長 市長も了承して損害賠償しないということである。9年間にわたって情報漏えいがあったが、9年間の契約金額に対しての懲罰的な返還がないわけである。一応契約書に100分の20は返さなければいけないと単年度ごとに書いてある。来年度4月1日から始まる次の契約書は多分3月中に締結しないとおかしいが、6,000万円に上る契約が随意契約でずっと続いていく。次の契約書には、こういう問題が起きたら懲罰的な損害賠償として100分の20を自動的に払わせることをしっかりと明記できるのか。
◎割田市立病院事務局次長 今回、この契約書がありながら、実際、患者や病院職員に迷惑をかけた。先ほど述べたように、私たちの管理責任が足りず、今回の事態が起こったということで、責任を持って契約書の中身を見直したい。