活動報告

令和元年10月11日 企業会計決算審査特別委員会質問答弁

更新日時:2019.10.12

◆新谷博範副委員長 上田委員が言った発泡スチロール溶融設備溶融機改修工事のことだが、ちょっと話がおかしいと思う。第三セクターで金沢市が出資しているのだから、金沢市がさらに現物出資するように機械を買って、売却益はそれを折り込み済みというのは、株式会社であるにもかかわらずおかしくないか。もう一度説明してほしい。

◎北野中央卸売市場事務局次長 金沢中央市場クリーンサービス自体は民間企業で株式会社である。そちらは施設を全く持たず、市が施設を持って貸し付けて運転させているという形になっている。その上で、運転した経費そのものは、市が支払っている委託料と、その結果できた成果物の売却益によって賄っている。施設自体は金沢市のもので貸しており、賃料を考えた上での運転委託になっている。施設は金沢市が持っており、処理作業自体は金沢中央市場クリーンサービス株式会社が行うという形になっている。

◆新谷博範副委員長 おかしい。金沢市が民間から機械を買ってきて、民間会社に貸し付けるのは、株式会社に中間で便宜を図っていることになる。第三セクターで出資するのはよい。今、運営しているところに、あなたのところにこの機械が必要で、あなたは買えないから私が買って、それで貸し付けてあげるというのは、ある種の便益であることは間違いない。最初の初期投資のときはよいが、さらなる便宜供与で、こういう買いかえとかのときは明らかにおかしいので、この委員会にきちんと第三セクターの毎年の決算書、最低限、去年の決算書などを出してほしい。第三セクターの利益を各業者に分配したということで、金沢市への配分は特別利益の2,813万円に含まれていると思うが、株式配当をもらっているのか。この内訳がどこにも出ていないが、第三セクターから株式配当を幾らもらったのか。

◎向卸売市場長 市が出資している会社は今の金沢中央市場クリーンサービス株式会社と金沢中央市場冷蔵株式会社の2社があり、2社を合わせて平成30年度は32万円の配当があった。

◆新谷博範副委員長 出資比率に関して資料のどこにも出ていないが、その2社に対してきちんと出資しているなら、この委員会の場では第三セクターに自分が出資している部分の報告を当然行うべきである。そして、先ほどの件についてもう一度聞く。この会社に機械がなく、自分が出資している会社だから、市が機械を買ってあげて、貸し付けてあげるというのはどこから出た話なのかと。普通の民間会社でおかしいだろう。貸し付けなんて、そんなことをしてくれるわけがない。私はこういう形の肩がわり、設備供与はおかしいと思う。今後もこれを続けていくのか。

◎北野中央卸売市場事務局次長 発泡スチロールの溶融施設の運転、発泡スチロール溶融処理を続けていくのかということであれば、そのつもりでいる。

◆新谷博範副委員長 第三セクターを金沢市がわざわざ出資してつくったわけで、年32万円しかもらえない。先ほど立派に配当と言ったが、ほかの業者にもそうやって配っている、利益が上がっている立派な会社である。第三セクターの会社できちんと銀行借り入れをする。そして、ちゃんと自分で使う機械は自分で買って、自分で償却する。当たり前の第三セクター、株式会社にしてほしいと思う。
 先ほど森尾委員が指摘した市場の本来の義務、競りと相対があるが、本来の目的も時代背景によって変わっていく。その比率が変わっていったことは、本来的な目的と違うと思う。それよりもこの場でもっと大事なのは、業者の指導監査等に要する経費で2億5,000万円ほど上がっていることである。業者の監査はそんなにお金がかかるのか。幾らかかったのか。

◎北野中央卸売市場事務局次長 業者の監査にかかる費用という呼び方だが、これは市場の一般的な運営費用そのもののことである。したがって、業者を監査指導するというものもあれば、修繕費のようなものも入ってくる。そういう費用全額を指しているので、直接検査をしたり指導書をつくったりという費用だけではない。

◆新谷博範副委員長 先ほどの話にもあったが、売り上げだけではなくて監査する対象もすごく減っているわけである。だが、よく見てほしいが、経費は毎年上がっている。去年より上がっている。業者は減って、監査対象も減っているのに、経費だけは、人件費は上がる、動力費は上がる、委託料は上がるという状況である。この経費と売り上げに関して矛盾があると思わないか。そんなに売り上げが上がっていないのに、そんなに経費が上がるのか。普通、経費も落ちるのではないか。経費はそんなにかかるのか、普通に見ておかしくないか。売り上げが落ちて、業者が減っているのに、経費はなぜ上がっているのか。

◎北野中央卸売市場事務局次長 確かに参加業者は多少減りぎみだが、運営費については、人件費は人事異動等が絡むので我々が単独で全部動かせるものではないところもある。動力費は電気料と重油の単価が市中の動向によって上がっているものもある。修繕費や物件費などは、建物の維持管理にかかわってくることもあり、業者数、特に場内に店舗や施設をほぼ持たない売買参加者が減ったからといって単純に減るものではない。毎年の変動は当然あるので、今年度は少し上がっているところもあるが、単純に売買参加者や仲卸業者が減ったからといって、その数に応じて減っていくという性格のものではないと考えている。

◆新谷博範副委員長 多少と言っているが、売り上げも落ちているし、参加業者も減っているわけで、私も中央卸売市場へ行くことがあるからよくわかるが、やはり管理費を節約しないといけない。十何人か知らないが、市役所の職員を派遣している。何をしているのかよくわからないし、指導監査などもしているが、管理費をきちんと絞り込まないといけないと思う。それと、私がどうしても納得いかないのが委託料である。人件費で1億2,000万円もかけておいて、委託料で1億円をかけているが、この委託の内訳リストがあるのか。公的な契約なのだから随契ではないだろう。人件費1億2,000万円の管理施設に対して1億円もかけないといけない委託というのは、どの様子な委託業者がいて、何をさせているのか。

◎北野中央卸売市場事務局次長 経費の節減について、もちろん常に努力している。委託費用については、例えば警備や清掃などがあるので一つではないが、中央市場運営協会へいろいろな事業を委託していて、この部分もたくさんある。そのように積み上げた総額である。基本的には入札や見積もり合わせだが、中には長期継続という形で5年程度の契約を結んでいるものもある。これらでも、5年に一度の入札や見積もり合わせで業者の見直しをする形になっている。

◆新谷博範副委員長 事業収益が約10億円で人件費1億2,000万円は立派かなと思うが、1億円もかけないといけない委託の業者のリスト、随意契約なのか入札なのか、そこら辺を絞り込まないといけない。委託料1億円を2,000万円でも3,000万円でもやはり削れるなら削らないといけない。毎年1億円もの委託契約をするというのはどういう委託なのか。かなりの数の業者が入っているだろうから、この委員会にはこの1億円の内訳、どれくらいの契約期間になっているかなどを報告してほしい。

◎向卸売市場長 用意して報告する。

◆新谷博範副委員長 この件は花き地方卸売市場も同じである。花き地方卸売市場は卸売市場の半分以下の小さいところなのに、人件費は卸売市場とほぼ同じぐらい使っている。片や1億2,000万円、片や1億1,000万円である。売り上げが半分以下なのに、人員の数だけは多く、1割も少なくない。その人員配置に関してどう思うか。

◎前田公設花き地方卸売市場事務局長 人件費については1,111万4,000円で、これは1名分の人件費である。

◆新谷博範副委員長 見間違えていた。1億円ではなかった、申し訳ない。
 この花き地方卸売市場の存在価値について、以前から統合したらどうかと、我を張り合ってもしょうがないのではないかという話がある。根本的なところで、何で張り合わないといけないのかがよくわからない。花き地方卸売市場が先ほどの第三セクターで仲よくやれるなら、このつまらない不毛な議論はなぜやっているのか。

◎向卸売市場長 花き地方卸売市場の統合問題について、こちらとしてはぜひ統合したいという思いでいるが、残念ながら民間の市場のほうが単独で運営していく意思が強いということである。そうした中で、さまざまな事業を通してできるだけ意思疎通を図りながら、何とかそういう機運の醸成を図っているところである。特に昨年は卸売市場の今後のあり方検討会を開催した際、オブザーバーとして民間の市場の代表者に出席してもらった。花き地方卸売市場が中央卸売市場に編入するという方針が示されたことに対して、民間の市場の代表者は、その施設も非常に老朽化していることや、狭隘化していることにやはり危機感を持っているということだったが、残念ながら統合に向けたところには至っていない。今後の状況はますます変化が激しくなってくると思っており、引き続き働きかけをしていきたい。

◆新谷博範副委員長 要するに決定なのか。花き地方卸売市場は閉鎖して中央卸売市場の一部門に組み込むということでよいか。

◎向卸売市場長 昨年のあり方検討会で、花き地方卸売市場を中央卸売市場の再整備時にあわせて編入するという方針を決定した。その理由として、まず、中央卸売市場と一体化することにより、現在、花き地方卸売市場にいる3人の職員の人件費を削減できる。また、当然ながら維持管理費も削減できる。そうしたことで、一体化することによって効率的、効果的な市場運営が可能となるということと、もう一つ、花きの産地と青果の産地というのはおおむね共通している。そうしたことから、一体化することにより産地との結びつきをより強く持つことができる。また、実際、大手スーパー等に販売するに当たっても、青果も売れる、花も売れる、魚も売れる、そうしたものがここの市場に来れば一体化しているということで、また利便性が高まるということがあって決定した。

◆新谷博範副委員長 それなら、別に再編時でなくても特別会計を合体させればよい。もう結論は出ているわけである。再編時まで待つ必要もないし、たった1人か2人しかいないような事務員のところを統合して、要するに金沢市の公設市場事業特別会計という形の名前の特別会計なら、わざわざ2つも会計を報告しなくても、一部門化することは別に再編時まで待つ必要もないわけで、一つやればいいだけである。そして、これも同じだが、売り上げは減っているが、この委託料もまた常に上がる。8.7%。消費税分の部分、面倒を見てあげるのかわからないが、普通、なかなか面倒を見てくれない。この委託料、売り上げが落ちてもなぜこんなに上がるのか。

◎前田公設花き地方卸売市場事務局長 委託料が100万円上がって、その他費用が138万2,000円減額になっているが、先ほど市場長の説明にもあったとおり、平成29年度に開設30周年の記念式典を補助金で支出したので、1年前はその補助金で出して、次の年は委託料で出したためにプラスマイナスになるだけで、合計額的にはほとんど変わっていない。

◆新谷博範副委員長 契約事項、どこと契約しているかなど、決算に関する委員会なので先ほどの卸売市場の分とあわせて報告してほしい。