活動報告
令和元年8月19日 人口減少・少子高齢化対策特別委員会質問答弁等
更新日時:2019.08.20
◆新谷博範委員 今回の説明が高齢者の活躍と健康づくりなので、介護士の人材不足のことについては聞かないが、腑に落ちない点がある。
地区社会福祉協議会の機能強化というが、地区社会福祉協議会は、単なる一社会福祉法人金沢市福祉協議会に属しているだけではないのか。社会福祉法人金沢市福祉協議会の中の単なる一地区社協をどうやって機能強化するのか、教えてほしい。
◎細井地域長寿課長 各地域にはそれぞれ地域の人たちで構成される地区社会福祉協議会が組織されている。その地区社会福祉協議会に対して、それぞれいろいろな形で支援し、その地域の地域福祉が向上するようにと考えている。
◆新谷博範委員 それがおかしいので、もう一度言う。地区社会福祉協議会は、社会福祉法人金沢市社会福祉協議会の一支部ではないのか。それを市役所が直接どうやって機能強化できるのかを聞いたのである。社会福祉法人の一支部をどうやってあなたが強化できるのか。教えてほしい。
○久保洋子委員長 怒らないで発言してほしい。
◎細井地域長寿課長 例えば地域においてはマンパワーの不足、先ほどから出ているようなことが地域でも起こっている。そういう中で、地域においてボランティアの活動が活発になるように、あるいは地域の社会福祉協議会自体のスタッフを強化していくという形で支援をしたい。
◆新谷博範委員 話が全く違う。委員も理解してないからいい加減な答弁をしていると思う。もう一度言う。地区社会福祉協議会というのは、社会福祉法人金沢市社会福祉協議会--前副市長が今理事長を務めているところの支部ではないのか。金沢市とは直接は何の関係もないのではないか。社会福祉法人金沢市社会福祉協議会を経由しないと関係ないのではないか。もう一度答えてほしい。
◎細井地域長寿課長 金沢市社会福祉協議会は社会福祉法人として1つの組織を形成している。ただ、地区社会福祉協議会はそれぞれ法人格を持たない、それぞれ地元で構成された団体だと考えている。
◆新谷博範委員 そうであれば私が間違っているので、もう一度聞く。社会福祉法人金沢市社会福祉協議会がこの各地区社協を統括していると私は認識していた。それは違うと言うことか。地域長寿課長の言い方だと、各地区社会福祉協議会は一つ一つが任意の団体で、地区ごとに独立していると言うのか。間違いないか。
◎細井地域長寿課長 金沢市社会福祉協議会は各地区社会福祉協議会に対して助言等は行っているが、それぞれの地区社会福祉協議会自身は金沢市福祉協議会とは別組織だと考えている。
◆新谷博範委員 私の知る限り、各地区社会福祉協議会は金沢市社会福祉協議会から毎年きちんと定期的に金銭の受け取りはあるのではないか。それはまず理解してもらえるのか。
◎細井地域長寿課長 金沢市社会福祉協議会を通して各地区社協にいわゆる交付金として流れているものはある。
◆新谷博範委員 つまり金沢市は単なる一社会福祉法人金沢市社会福祉協議会を経由してお金を迂回させて、その各地区社協にお金をばらまくということである。そして、そのお金によって、統括しているのが社会福祉法人金沢市社会福祉協議会だと思う。市がその任意の法人格も持たない五十幾つもある地区社会福祉協議会に対してどのように機能強化するのか。ここに書いてあること自身、非常におかしな話だと思う。もう一度言う。社会福祉法人金沢市福祉協議会が統括して、この地区社協が取りまとめられているのではないか。各地区は独立しているのか。
◎細井地域長寿課長 当然、金沢市社会福祉協議会を通じてお金が出ているものもあるが、それぞれ独立してお金を出しているものもあるので、独立している。
◆新谷博範委員 機能強化するとなると、金沢市から法人格を持たない各地区社協に金銭を直接交付することが金沢市はできるのか。
◎細井地域長寿課長 各地区社協に対して、金沢市と契約を行い、資金というかいろいろな活動を行ってもらっていることは事実である。
◆新谷博範委員 この部分に関しては、金沢市の福祉の非常にブラックボックスであるところであり、今後とも長くやっていかなければいけないと思う。
もう一つ、別の視点から聞く。善隣館活動の活性化と言うが、善隣館活動は私の知る限り、社会福祉法人何々善隣館しかないと思う。善隣館活動とは具体的に何を指すのか、教えてほしい。
◎細井地域長寿課長 善隣館は承知のとおり、金沢市において福祉の原点とも言われている活動をしている団体である。現在は全てが社会福祉法人という形になっているが、その運営は地域の人たちが中心となって行っている団体である。そういう団体に関して、市として地域の福祉を担ってもらうということで、それぞれの活動に対して支援しているものである。
◆新谷博範委員 憲法を読んだことはあるだろうが、言論も思想も自由があるわけである。役所が善隣館思想と声高に言うこと自身、私は非常に違和感を覚える。まず、思想という言葉を公的用語で使う、かつ、善隣館活動は全て社会福祉法人の社会福祉事業である。経営者が民間人だろうが地元の人間だろうが、社会福祉法人の事業、経営形態にどの人間が参加しようが関係ないのではないか。一々地元の人間であるか住所を調べて、あなたが認可しているわけでないのに、善隣館活動の活性化と言う。それは明らかにある特定の社会福祉法人何々善隣館とつく社会福祉法人を活性化させるのに市が協力すると言っているにすぎないのではないか。そのような差別はできるのか。
◎細井地域長寿課長 私たちは差別しているつもりはない。
◆新谷博範委員 区別ということか。
◎細井地域長寿課長 私たちは地域として守るべきものは守っていかなければならない。地域の福祉を守っていくという観点で、金沢市特有の考え方であり、資産である善隣思想--思想という言葉を使うのはどうかとは思うが、考え方なり組織を守っていきたいと考えている。
◆新谷博範委員 社会福祉法人何々善隣館はいろいろな事業をしていると思う。保育事業もしていれば、高齢者事業もしている。私はそんなに特別な活動をしているとは思わない。単なる一社会福祉法人で、普通の社会福祉事業に伴った事業以外してないのに、なぜ声高に善隣館の活動の活性化とあなたが言えるのか。している内容は単なるほかの社会福祉法人と変わりないのではないか。
◎細井地域長寿課長 確かに言うとおり、例えば保育園やデイサービスにおいては他の社会福祉法人と変わった事業ではない。ただ、そのほかの事業、地域に根差したいろいろな事業、細かな事業はたくさんしている。そういうものについて私たちは支援しているのであって、保育園などほかの事業者と同じようなサービスについて、私たちが特別な支援をしているものではない。
◆新谷博範委員 それでは、私の聞き間違いということか。社会福祉法人何々善隣館とつくところは、あなたの言うところの何とかに基づいた「助け合いの心で、近隣の人と心をかよわせ、支え合い、お互いに善き隣人を創っていくという考え方」に基づき、特別な事業をしているということか。特別な事業をしているなら、そんなに立派な事業なら、ほかの社会福祉法人、金沢市のほぼ9割方、普通の善隣館という名前のつかない社会福祉法人も、似たような特別な活動していると思う。善隣館とつく社会福祉法人だけ特別な事業をしているというなら、なぜここに具体的な数を、社会福祉法人何々善隣館がこういう特別な具体的な事業をしていると書けないのか、具体的に言ってほしい。善隣館活動はどのように活性化されなければいけないのか。
◎細井地域長寿課長 先ほど述べたように、善隣館は地域に根差し、地域の皆さんと一緒に活動している。これは社会福祉法人どこも一緒だと言われれば同じかもしれない。ただ、地元の人たちとともにこれまで地域の社会福祉に貢献してきたという形での活動がたくさんある。そういう活動について支援しているものであり、そういう考え方に基づいて新たな活動を考えていく中で支援していく形で考えている。
◆新谷博範委員 支援していくということはわかった。だから、ここに善隣館と書かなくても、地域に根差した社会福祉法人と書けばよかっただけである。私がこだわっているのは、ここに善隣館活動と、民間の何かそういう法人、ボランティア団体があるならよいが、全て社会福祉法人法に基づく社会福祉法人しか存在しない善隣館に対して、それだけを声高に事業が地域に根差したと、市役所がほかの社会福祉法人を差別ではなく区別しなければいけない理由が私にはわからない。これは今後ともずっとやっていく。